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2013年5月29日水曜日

答えが分からないものを考えるのが一番大変なんだから。

研究室には、文化がある。文化は、人々の考え方、物事の捉え方が、
相互に共有されて築きあげられていくものである。

昨日まで九州に来てくれていた守屋さんから、彼の師匠筋にあたる方が
おっしゃったこととして、次の言葉を聞いた。
「答えが分からないものを考えるのが一番大変なんだから。」
だから、「雑用が大変だなんていってないで、ちゃちゃっと終わらせちゃえよ」
ということになる。

雑用は必要があって、やらなければならないことだ。
ただし、雑用は多少の手間がかかっても、答えが決まっているものだ
という捉え方がこの方の言葉の核にある。
まさにおっしゃる通り。

僕たちは、日常生活の中で、雑用に追われて、やりたいこと、
やるべきことができないなどと言いがちである。
答えが決まっているから、雑用には時間を掛けたいと思えない。
クリエイティブでないことには時間を掛けても得にならないということ。
だから、なるべく遠ざけて、後回しにしてしまう。
どんどんと雑用がたまって、日々が埋もれていく。

守屋さんの師匠筋の方の捉え方は少し違う。
答えが分からないものに取り組むことこそ、仕事の醍醐味なんだから、
目標の知れている雑用なんて、ぱぱっと終わらせちゃえというのである。
もっと楽しいことのために、やらないと行けないことは、ささっと片付けろということ。

守屋さんは、学生の頃に浸ったこの文化を今でも当然のものとして仕事しているそうだ。
印象に残った言葉。捉え方1つで、仕事のやり方、生き方が変わる。
彼の学生の頃の研究室にあったミームが、僕のところまで伝播してきたのである。