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2023年4月30日日曜日

愛嬌の良さと用心深さと

 部屋の中に、小さな硝子の水槽があって、20匹くらいのメダカが住んでいる。メダカたちは、食べ物が水面に投下されるタイミングをよく分かっている。水槽の透明のフタを外すと、水藻の間から、メダカたちが次々に浮上してくる。それが可愛らしくて、ついついたくさん餌を摘まんやりたくなる。

その一方で、庭の鉢に住んでいる金魚2匹は、用心深い。そもそも鉢に人影が近づくと、水藻や石の影に身を潜めてしまう。食べ物を水面に浮かべてもしばらくは、食べにやってこない。人影が離れたことを見計らって、やっと浮上してくる。

危険を回避して、生存に適しているのは、きっと金魚の方である。メダカたちは、外的かもしれない人影へ無防備に身体を晒してしまっている。もちろん、僕がメダカを捕って食うことはないのだけど、万が一野良猫が襲うような事があれば、身を潜める金魚が生き残る。しかし、あまり愛想がないため、餌を満腹もらえていないのは、金魚の方なのかもしれない。

生きるために必要なのは、はたして、愛嬌の良さなのか、用心深さなのだろうか。

奈良公園でせんべいをせしめる鹿は図々しいやつに決まってる


2023年4月27日木曜日

なんという理不尽!でもそれがよい。



 4月に入って、週に1回のテニスの時間が再開して4週目になった。かれこれ、7年ほどラケットは収納にしまったままだった。前にガットを張り替えた時期がステッカーで貼り付けてあったのを確認すると平成20年とあった。なんと15年前のことだ。ガットが切れずにもっていたのは、52パウンドと緩めの調子で張ってあったからなのかもしれない。

テニスをするとコートの中を走り回ることになる。しばらくすれば、自然と有酸素運動になっていく。相手からのボールを打ち返さないといけないわけだから、自分の意に反して、走らせられることになる。なんという理不尽さだろうか!笑 相手との力量の差が少なければ、それだけラリーが続くことになるので、コートを前後左右へと走りまわることになる。

コートでのラリーが壁打ちと違うのは、自分のペースで進まないということである。壁は、自分の打ち方で跳ね返りを予想できるのだけど、相手のいるコートでは、そうはいかない。ある程度の球筋は読めても、不確実なことが必ずある。それが、相手のいるスポーツの特徴なのだと思う。

それでも、しばらく走り回っているうちに、心拍数がほどよく上がり、調子が上がっていく。きっとこういうことを週1回と言わず、なんども作るのが、気分良く一週間を過ごすのにはいいのだろう。優先順位を下げずに、時間を確保して必ずコートに立つようにしたい。きっとこういう習慣が、仕事にもいい影響を与えるのだと思って。

今日は、サービスゲームをキープできた時があれば、ストレートで落としたこともあった。まだまだサーブもショットも安定していない。自分の伸び鞘も感じられた。

アンコールワットの回廊

2023年4月26日水曜日

ゆっくりにも良いことがある

いつもは、都市高速を使って、さーっと通過してしまう道のりなのだけど、すこし時間があったので、一般道で移動することにした。次の目的地まで、一般道優先モードで設定して、車を走らせた。知っている区内にも、知らない地名が出てくる。

両国橋から井堀を抜けて、下到津、篠崎へと抜けていく。これだけで、どこからどこへ移動してのか分かる人もいるだろう。どの地名が隣り合っているのか。街道沿いに繋がっているのかが、すこし分かった。

自動車専用道路では、見られない景色を堪能した30分間くらい小さな移動だった。それでも、ゆっくり進むことで、いいことがあるもんだなと再確認できたと思う。もっと、街をよく知るために、こんどは、自転車や徒歩で移動してみようか、とも。

なごみのヨドリちゃん


2023年4月25日火曜日

「ぼくたちは、自分に正直に生きている」

東京からゼミの卒業生が来て、こちらに住む同窓生を交えて一緒に呑もうとLINEグループができたので、近くの駅前に店を予約し、7時に待ち合わせた。3人とも2009年前後の卒業というので、14年くらい前のこと、それぞれ30代半ばを過ぎて、すっかり世の中の中軸を担う人達である。

どの人も前つんのめりで、一生懸命やっていることは、顔つきをみればよく分かる。辛いこともあるはずだけど、それを越えるやり甲斐を自分で作り出そうと取り組む人達である。自分で自分の機嫌を取り、あれもこれも丸抱えで、走っている。

たまに、集っては一息ついて、自分の立ち位置を確認して、また走り出す。

「ぼくたちは、自分に正直に生きている」

と誰かがおもむろにいった。かなり酔いが回ってはいたので、誰が言ったのかは定かでないが、その場にいたみんなが、そうだそうだとうなずいた。(ように思う)

いろんな雑事をひきずりながらも、それをもろともせずに、自分の思いに正直に動いている。それが、機嫌の良さの源なのだろう。たまに、すこし寄り道しながら。


14世紀頃の世界の中心