開高健の知的経験のすすめを中古本で買って読んでいる。副題には、何でも逆説にして考えよとある。ややもすれば、現実を素直に飲み込んでしまう思考停止の日々を送りがちになるものであるが、それではいけない。見えるものを逆説として眺めることで、いったいなにが浮かび上がってくるのか、思考実験をしてみなさいということだろうか。
物書きは、毒をはらんでいる。毒があるからこそ、ものを掛けるのである。翻って自分はどうか。デトックスばかりを心がけて、日々を送っていないのかと問いかけてみる。中和し切った精神から何の生産が可能であろうか。岡本太郎も心に毒を持てといっていた。毒忘るるべからず。ものを作りながら生きていきたいのであれば。
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