週末の朝の日課といえば、セミ取りである。この春から住み始めた場所の近くには、サクラとトウノカエデが並ぶ遊歩道があり、そこでは無数のセミたちが迎えてくれるのである。主な種類は、クマゼミである。その名の通り大きな体で、発音器官を振るわせてシャシャシャシャ、ジージージーと朝から遠慮なくやっているのである。それをこちらも遠慮なく虫取り網で捕まえていく。もうこの暑い夏が始まってからのことなので、随分と捕獲の方法も心得てきた。その心得とは、虫取り網は振り回すべからずということである。セミを見つけたら、そーろっと網を構え、ゆっくりとセミに近づけ、これまたそろーっと被せるのである。そうすると異変を感じたセミが飛び立ち、まんまと網に飛び込むのである。先週当たりから、この心得に従うことで、捕獲率が高まって、どんどんと虫かごが満たされていくのである。
セミをたくさん採っているうちに、セミというのは、どんな形をしているのか、興味を持つようになったので、水性クレヨンで描いてみた。緑色のものがクマゼミで、茶色のものがアブラゼミである。この辺りには、この2種類しか見られない。これからは、もうちょっと踏み込んで、習性や生態についても調べてみようかな。
自分が住んでいる場所を知ること。セミからもきっと学ぶべきことがあるのだろう。この夏は、クマゼミにはまりそうである。