北九州市立大学の科目として開講予定の集中講義「経営入門」は、地元の優れた中小企業5社の経営者・従業員の方々のご協力を頂きながら大学生が探究を進める、実践的な課題解決型学習(PBL)プログラムである。受講生の中心となる工学部2年生(理系初学者)が、ものづくりやエンジニアリングの思考法を活かし、「どうすれば、顧客から必要とされる企業であり続けることができるのか?」という本質的なテーマに挑む。
本授業の最大の特徴は、売上や利益といった財務数字だけに頼るのではなく、目に見えない「企業の4つの強み(顧客からの信頼、独自のコア技術、働く環境や仕組みを支える組織力、地域への貢献)」を多角的に分析し、言語化・構造化することにある。さらに、類似する上場企業の市場評価と比較しながら、「もしこの会社が株式上場を果たしたら、独自の技術や組織力によって社会からどのような株価や企業価値が付くか」という市場視点からの推計・分析にも挑戦する。
授業運営においては、受講生を受動的な聞き手で終わらせず、自発的な「分析者」へと引き上げる工夫を徹底します。学生はWebサイトや業界動向を徹底的に調べた事前調査レポートを作成し、すべての質問に「自分たちの仮説」を添えた仮説型インタビューを実施します。企業訪問の当日は、事前に分析した「仕組み図」や「仮説付き質問集」をまとめた冊子を直接手渡してから取材をスタートさせます。理系学生ならではの筋道の通った問いかけと圧倒的な熱量を持つ「分厚い準備」でぶつかることで、経営者様の教育者としての情熱を引き出し、深みのある本音対話を創出します。最終成果物としては、取材・分析した企業の強みや推計した企業価値を「学生新聞」の形で編集・作成し、最終日に経営者様の前で成果プレゼンテーションおよび意見交換を行う
本プログラムは、理系学生にとって技術や組織の価値が社会でどう評価されるかを実感できる貴重な機会であり、ご協力いただく企業様にとっても自社の強みの再発見や社員教育、若手人材への認知拡大につながる、持続可能で価値ある地域共創の教育モデルである
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