こんにちは。辻井洋行です。
そろそろ日本の大学も、研究をするための場として再定義するべき時期に来ている。専門教育は、 研究活動を通じて行われるべきである。講義科目は、不要ではないが、それは研究活動のためのサプリメントとして提供されるべきものだ。教員も学生も、全員何かの研究課題を抱えて過ごしている場所が大学だと思う。
「研究」と大上段に構える必要はない。何か変なことをいっつも考えている。その、何か「考えている」がきっと大事なんだろう。
そもそも、高等学校段階で、社会人としてやっていくための基礎知識は、身につけ終わっているはずである。あとは、それを実践していけばよい。大学での研究活動を通じて身につけるべき知識やスキルが必要になれば、大学で学ぶというくらいでいいだろう。
そもそも大学入学試験で、研究テーマを尋ねるべきであると思う。もちろん、初期値で面白いテーマを掲げられなくても、研究テーマをひと通り立ててみることが、初年次から研究活動をスタートアップすることになる。
大学全入の時代になって数年が経つ。僕自身も第二次ベビーブーマーとして生きて、大学に進学した。国内の大学の規模は、僕らが20歳代前半の頃に最大化し、いまどんどんとシュリンクしてきている。規模が大きくなれば、なんでもありだ。しかし、小さく絞っていく時には、何を残すのか、慎重に考える必要があるだろう。
大学の役割は、経済活動のど真ん中で、改めて考えることが難しい人たちの代わりに、時間の掛かることをあーでもない、こーでもないと考え続けることにあるはずである。それくらいの役割意識を持ってやって行きたい。
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