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2021年5月8日土曜日

誕生日は両親に捧げよう

自分が生まれた日というのは、それは嬉しいものなのだけれども、何年も前に生まれた自分自身は、そのことについてまったく覚えがない。胎児の頃のことを覚えているという人がいるが、僕にはそんな記憶はない。きっと、覚えていたとしても生まれてしばらくのことだろうし、その後の大変な日々の中で忘れてしまうのだろう。

人が生まれた時のことを覚えているのは、親である。母親も父親も、我が子が生まれた瞬間やその後の時間をきっと忘れずに記憶している。嬉しくて、また緊張から解き放たれて、涙を流したことや笑ったことを忘れずにいる。そう思えば、誕生日は、両親にこそ捧げるべきものであり、改めて感謝を申し述べるため日である。

そんなことは、子供の頃には思うことは無い。祝わってもらうままに楽しんでいるばかりである。両親は子供を祝いながら、その時のことを思い出しているはずである。生んでくれてありがとうという言葉は、自分の誕生を客観できるようになって、はじめて口をつくものである。そう思えるようになった僕は、いくらか大人になったのだろう。



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