Translate

2021年4月3日土曜日

環境問題とはわが身のことである

こんにちは。辻井洋行です。

体細胞が約1ヵ月60%家があり、およそ200日間ですべてが変わるそうです。また体の約7割から8割は水でできています。それらの材料はどこからやってくるのかと考えれば、体の外からである事は割と容易に想像がつきます。私たちが体の外のことを環境と呼んでいます。いくらか正確には、体の中にも環境があります。

環境問題は、私たちの意識下においては、外界のことであり、動植物を愛でたり、化石資源の利用を節約して温暖化を緩和したりするのが話題の中心になりがちです。しかし、私たちの体細胞のこと思い出せば、環境問題とは私たち自身のことであると捉え直すことができます。私たちの体は、環境と分かちがたく結びついており、単純に内と外として分けるわけにはいかないのです。

体を維持するために飲む真水が貴重になっていく、毎日呼吸している空気が微粒子をたくさん含むようになり、肺に負担をかけていく、体の中に溜まった化学物質が、少しずつ健康を損なっていく。温室効果ガスの排出を削減する技術は、開発されていますが、それを経済性が成り立つ中で実装していくには、まだ何十年も時を有するかもしれません。それまでに、温暖化による決定的な環境異変が待ってくれているとは限りません。

電気自動車のためのリチウムイオン電池の材料であるリチウムは、南米ボリビアや中国内モンゴルの湖に沈んでいるものです。それを水と一緒に組み上げる事は、地域の水脈に対して負荷を掛け、水不足や干ばつをの原因になります。

私たちにとって、今の生活を維持することが、この先も長く続く続けられるかどうか、技術の信奉者にとっては楽観的なことなのかもしれません。ただし、ある問題の解決は、別の問題を生み出します。ある地域での問題の解決は、別の地域に対して問題を転嫁することであることが多いです。

私たちが普段使っている製品の多くは、人件費が比較的低い外国で作られています。日本の温室効果ガスの排出は世界全体の5%ですが、日本が輸入している製品を作っている外国から、温室効果ガスが多く輩出していることは忘れがちです。それは、国内も問題を外国にかぶってもらっていることなのです。

環境問題への取り組みは、エコバックを使うとか、目先の生活を少し変えるといったことで済むわけではないことを理解していく必要があるでしょう。私たちの生活のあり方を根本的に見直していく時期になっています。若い世代はすでにそのように動き始めているようです。昔の常識を引きずっている40代以上の世代が、考えを改める必要があるのだと思います。




0 件のコメント:

コメントを投稿