プノンペン市の生活雑排水を受け入れて、自然の沈澱作用によって ある程度まで浄化し、その向こうの河川へ流してくれていた沼地には限界がやってきた。稼げる街には人が集まる。人が集まれば汚れが生じるのは避けられない。街の南の果てにあるこの新しい下水処理場の許容能力は一日5000トン、ただ街からは日に28万トンの下水が生じているそうです。ぜんぜん処理能力が足りていない。人が自然の浄化能力の範囲内で経済活動を留めるような取り組みはなかなか稀なこと。人は経済力で自身の住む場を整えつつ進んでいくしかない。ただ、それがマッチポンプに過ぎないということを踏まえておくことも、一方で必要なことなのだろう。この処理場の周りでは、空心菜がみずみずしく育っている。これはひとつの生態系である。下水処理が究極まですすめば、この緑に余地はなくなる。その日はしばらく来ないものとは思われるが。

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