リモート授業の利点は、学ぶことの内容に集中できること、学習目標の達成のために取り組むべきことに没頭できることにある。また、授業資料が学習支援システムにアーカイブされるので、必要に応じてそれを取り出して見直すことができる。
学びとは、当人が情報を仕入れて、咀嚼し、自身の考えを変化させていく過程である。高校も大学も義務教育ではなく、むしろ知的な探究の場である(はずな)ので、自分自身の研究課題を常に抱えて、授業をサプリメントのように仕入れて、思考を補強したり、改めたりしていく。
高校も大学も、モラトリアムを消化する場であったのは、悠長な時代の遺産であり、今は常に直近の課題を解決していくための知的生産の場になっている。リモート授業は、時間の制約が軽減されている分だけ、知的探求を行いたい学生にとっては好都合な学習に仕組みになるはずである。
ただし、自学自習の習慣のない人にとっては、学びのペース配分を自分で行う必要があるので、難しい環境になっているのかもしれない。それを補う仕組みをリモート授業に含めなければならないことも、今の大学の仕事のうちなのだけど。目の前にいる誰かに強制されながら勉強することが学びだともし思っている人がいるとすれば、リモート授業はつらい仕組みなのかもしれない。
美しい夕焼けの散歩道
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