本を読む時に、気になる箇所にであったら、そのページの上の角を内側に折り込んで記しを付けています。これは、紙の本でないとできません。電子ブックリーダーの時には、指でその行をなぞっておくのですが、紙の本でそれをやっていると、読むスピードが乗ってこないのです。
割と丹念に読み込む本でも、折り込みをしています。その上で、付箋を付けたり、マーカーを塗ったりすることもあります。しかし、新書や文庫本の類いは、そんなに労力を掛ける必要はありません。それよりも、著者が書いていることをおおつかみにするために、簡単に折り目で記しを付けるだけで読み進めていけばよいと思います。
そういう読み方をすると古本屋に高く売れないと心配になる人にはおススメしません。ただ、1000円前後の新書であれば、売却しても高くて数百円だし、時間が経てば二束三文です。売却時の心配をするよりも、内容を把握することを大切にしましょう。二度目に読む時の自分自身へのガイドにもなります。
私は、本を踏んづけたり、曲がったままで放置されたりしていると居たたまれなく感じます。本を邪険に扱うタイプではありません。むしろ、本に対しては、単純な物体以上の扱いをしています。ページに折り目を付けることは、本やその著者と自分との対話の履歴を記すことであっても、虐待ではな決してありません。
本に物理的な影響を与えることによって、買ってきた時にモノを超えた何かを備える存在へと育てていく。本は折り目を付けて読み込むほどに活字が載った紙の束を超えるものになっていくのです。本との付き合いとは、僕にとってそんな感じのことなのでしょう。
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