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2021年7月11日日曜日

都市は全て誰かのものである

こんにちは、辻井洋行です。

都市に住むということは、誰かのものに囲まれて過ごすことです。例えば、田舎に住んでいれば、流しそうめんをするための竹は、河原の生えているのを1本切り出してくるだけのものです。

都市に住んでいるということは、この竹林は誰のもちものなのか、誰かに許可をとる必要があるのか、といったことを気にする必要があります。まあ、実際のところ、都市の竹林もまた、手入れがまったくなされていないので、適当に1-2本切り出してくれるくらいは、なんということもないわけです。とはいえ、何トンも組織的に切り出すとなれば、所有権の問題が生じるのでしょうけれども。

田舎には、入会地(いりあいち)と呼ばれる場所があり、その地域に済む人たちが、お互いに手入れをして、適当に守っている場所があります。僕が、昆虫採取をしていた林道なんかは、そんな場所だったと思います。細かく言えば誰かの土地なのでしょうが、そこで昆虫を採るくらい、ご自由にどうぞ、といった具合です。

都市にはいろいろ便利がものが揃っていますが、全て誰かの手の内にあって、事細かに管理されています。そういう豊かさと貧しさの両方が備わっているということでしょう。こういうことは、田舎で育たないと気づかないことなのかもしれません。





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