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2022年10月18日火曜日

番茶ソフトクリーム

地域にはそれぞれの味があり、この「番茶ソフト」 もその一つでしょう。奈良県吉野郡大淀町の道の駅で味わうことができます。色味は、くすんだ茶色、チョコでもごまでも無い色合い。一見苦いのではと身構えてしまうほど。注文して手渡ししてくれるときに、店員さんが、番茶のパウダーを振りかけてくれるので、ひとくち目から、番茶の香りが鼻を抜けます。甘さはほどよく、子ども向けというよりは、壮年向けのひと品です。

番茶は、この地域で広く作られています。とはいっても、番茶の畑が広がっているのではなく、どちらかといえば、畑の端っこで栽培しているというもの。また、番茶は、吉野のソウルフードの一つである「おかいさん」(番茶で飯を煮込んだ粥)に欠かせない。ということなので、この地域に生まれ育ったものにとっては、番茶ソフトは、抹茶に代わるものではなく、唯一無二の意味合いを含んでいるのです。抹茶ソフトでは面白くないから、番茶でというような安易なものではなく、この地域の雰囲気を堪能するのであれば、番茶でなくれば駄目というほどのことでもあるのです。

目立ってメディアで取り上げられたことのない品ではありますが、覚えのある限り10年は販売が続いているものと思います。吉野にお越しの際は、ぜひ番茶ソフトを道の駅で求めて見て下さい。



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