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2020年11月9日月曜日

わたしたちは電力小売会社を選ぶことで好きなエネルギー 源から発電した電気を使うことができます。

こんにちは。辻井洋行です。

今回は、電力の小売自由化で、わたしたちが使う電気のエネルギー源が選べるようなっていることについて書いてみたいと思います。


2006年から、電気の小売りの自由化が全面的に適用されるようになりました。それ以前は、企業向けの業務用電力の購入先を企業が自由に選べるというものだったのですが、2006年からは一般の家庭もその対象となりました。


私たちにとって身近なところで言うと、docomo電気やソフトバンクでんき、Auでんきといった携帯電話料金とのセットでの契約、ガス会社からの電力購入などがあります。大手電力会社についても、たとえば、首都圏に住みながら北海道電力と契約することも可能になっています。 


そのように、私たちには電力会社との契約の自由があるわけですが、ほとんどの人は、従来からの電力会社からの契約を他社へ切り替えるということがなかなかないようです。手続きが面倒くさいとか、電力小売会社ごとの違いがよくわからないと言ったことが理由としてあげられます。私たちには、現状を変えたくないという心理的バイアスがありますし、不自由していないものを別に変えるためのスイッチングコストもうまた契約変更の敷居を高くしているようです。


同じようなことは、格安の携帯電話サービスが余ったあるにも関わらず、ほとんどの人が3大キャリアに高い通話料金を払って契約を続けていることにもいえることです。内閣府や総務省が、大手携帯電話会社の料金が高すぎるといって引き下げさせようとしていますが、一般の消費者が格安のサービスに乗り換える自由があるのだから、余計なことをしなくてもいいのにと思っています。


話題を電力に戻します。 日本で使われている電力は、いくつかのエネルギー源から発電されています。割合の多い順では、石炭や石油、天然ガスなどの火力、原子力、バイオマスなどの再生可能エネルギーです。これらのエネルギー源の組み合わせは、発電会社ごとに割合が違っています。 


例えば、九州電力の電源構成は、2019年度の実績で、原子力発電が35%、火力発電が41%、太陽光や再生可能エネルギーなどの組み合わせで19%、水力発電が4%などとなっています。 JCOM 電力では、火力発電が32.7%、原子力発電が0.4%、太陽光水力バイオマスなどの再生エネルギーが6.8%、 固定買取制度で購入した FIT電気が17%、日本卸電力取引所からの購入電力が39.1%となっています。


また、再生可能エネルギーの普及促進をスローガンにしている みんなの電力 では、プレミアム100というプランにすると再生可能エネルギーの発電で79.4%(内訳は、太陽光0.2%、風力73.0%、水力6.2%)に加え、固定買取の FIT 電力が20.6%(内訳は、太陽光12.2%、風力5.5%、水力1.9%、バイオマス1.0%)と記されています。


このように、電力の小売会社によって、発電のための電源構成が随分と違っています。私たちがどの電力小売会社から電力を購入するのか判断することによって、どのような電源構成を私たちが支持するのか、意思を表明することができます。風力発電を支持したい人は、電源構成に風力の割合が多い小売から電気を買うことができます。太陽光の好きな人は、その割合の大きい会社を探せばよいです。原子力発電を支持したい人も、それを選ぶことができるでしょう。


これらの小売会社との契約は、 インターネットで簡単に申し込むことができるので、関心のある人は、いろいろと検索して、自分の好みにあった電力小売会社を見つけてみて下さい。







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