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2021年6月30日水曜日

マイバックを超えて


こんにちは。辻井洋行です。

スーパーで買い物をするとき、レジで、「袋はどうなさいますか?」と訊かれ、「要らないっす」と言って、さも当然のように丸めたマイバックをポケットから取り出した。

こういうことは、もうすっかり定着している。誰もが、マイバックを持ちあるくことが、モラルであり常識となってきた。それはそれで素敵なことである。

しかし、ふと気づいた。 

マイバックの中に入っているスーパーで買ったものは、プラスチックか紙、金属で包まれている。ほぼ全て。野菜にも樹脂の帯がついていたりする。食品の衛生管理、陳列管理の都合、プラスチックはとって便利な素材なのである。これだけのプラスチックを買い取って、持ち帰る袋だけをマイバックにしていい気になっている俺って、それでいいのだろうか。

乗ってるコンパクトカーは、低燃費かもしれないけど、ガソリンは燃やしているし、車内装はほぼほぼプラスチックやん。

脱プラスチックとはいうものの、僕らの生活は、プラスチックで覆われている。プラスチックなしの小売は考えづらい。今時は、都会ばかりでなく、田舎だってそうだろう。子供の頃、豆腐屋へ引き取りに行くときには、金だらいを母親から持たされた。そんな子供は、現代日本に何人いるのだろうか。

容器包装プラスチックは、薄肉化、減量化が進められている。食品トレーこそ、スーパールートでの回収リサイクルが定番になってきているが、それを多く樹脂フィルムのリサイクルは、すべての自治体が取り組んでいるわけではない。バイオマスプラスチックは、材料にバイオマスを含めているとはいえ、生産工程には熱源が必要になる。

リサイクルするのにも、熱源が必要になる。その熱源は重油だったり、電気だったりする。電気もエネルギーミックスで考えれば、77%が化石由来資源の燃焼によって作られている。そう考えれば、マイバックをスーパーに持っていったことを鼻に掛けて、悦に浸っている場合ではないのである。

効率化による問題の先延ばしから、オルタナティブへ。




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