こんにちは。辻井洋行です。
今回は、文字情報の便利さについて考えてみたいと思います。
ソーシャルメディアの主戦場は、文字情報を基本とするブログや、Twitter、Facebookなどから、InstagramやTikTok、ポッドキャスティングなど、画像や映像を主としたものに移ってきています。画像や映像、音声は、視覚や聴覚から直接的に入ってくる情報なので、私たちは主体的に読み込まなくても、それらを楽しむことができます。
一方で文字情報は、主体的に読み込んでいかないと、頭に入って来ません。それが面倒だと言う感覚は、本の虫でなければ、誰にでもあるでしょう。本に書かれた漫画も、セリフを読んで行かないと、内容を全て楽しみきる事は難しいですよね。もちろん作画だけを消費することは可能なのですが。
画像や映像が重宝されるのは、コンテンツの面白さももちろん、情報取得の手軽さも、理由といえます。例えば、本を読むのは労力を要しますが、電子ブックリーダーに音声で読んでもらえば、意味内容の世界や情景を思い浮かべることができます。
ただ画像や映像、音声は、それを再生するための時間を要します。特に映像コンテンツは、それが収録されている時間だけ付き合わなければなりません。忙しい人は、映像コンテンツをのんびりと眺めて何時間も過ごす事は難しいわけです。
一方で、文字情報は、自分のペースで内容を読み込んでいくことができます。本の内容によっては、目次をまず読み込んでから、内容を大きく把握し、章や節の単位で適度に読み飛ばしたりするといった調節をすることが簡単です。これは、情報を読み込むための時間の調整が、受け手の裁量に任されているということです。
こういうことって、行列のできる人気料理店のメニューを時間をかけて消費するのではなく、重箱にぎゅっと詰め込んでおいてくれたら、食べる方で調整して好きなものから摘まんでいくというような消費のイメージでしょうか。
このように考えれば、文字情報の利便性が違って見えてくるかもしれませんね。ただし、画像や映像の消費になりきってしまうと、文字を読み込む主体性を鍛えるチャンスを逃してしまうのですけれど。
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