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2021年1月31日日曜日

斬新なアイデアを職場が受けれてくれないのであればササッと新天地を求めよう

こんにちは。辻井洋行です。

自分の会社で仕事をして、思いついた斬新なアイデアを形にようとしても、なかなか周りが許してくれず悶々とする事はありませんか。そういう時には、それを取り組める別の会社に移った方法が、無駄な労力を使わずに済むということについて考えたいと思います。

ここでカギになるのはは、経路依存性(けいろいぞんせい)とい経済学と社会学の概念です。これは、「どのような状況においても、個人や会社が行う判断は、以前にその個人や組織が行った選択の形によって制約を受ける」という概念で、Jacob. S Hackerが1998年に提唱しました。 

私たちが働いている会社や組織は、一つの社会制度であり、そこに働く人たちが毎日行っている小さな決定の連続の結果として成り立っていると見なすことができます。組織的な意図に基づく判断というよりも、様々な偶然の中で行われた判断であり、大きく見ればその判断も偶然生じたものと見ることができます。

そのように考えると、会社は、多様な物事の考え方や成り行きの結果として形作られたものとみなすことができるでしょう。「社員一丸となって」という言葉がありますが、それは1つの思いであって、それを実現する事は簡単なことではありません。

そんな状況の中にあって、あなたがこれまでの会社の成り行きに沿わない新しい取り組みを進めようとしても、実現する事は簡単では無いでしょう。周りのメンバーは、口先で賛同を示したとしても、実際の行動に移してくれるかどうかは、成り行き任せとになります。結果的に、会社の中で浮いた存在になり、挙げた手を下げていくことになってしまいます。その会社がたどってきた経路が醸し出す慣性力は、それくらい強烈なものなのです。

組織の強すぎる慣性力の中で埋もれてしまうよりは、あなたが考え出したアイデアを実現できる場所を探して、新天地を求めることの方がむしろ生産的です。ただ、その場所が見つかるかどうかは定かではないし、探すための努力は小さなものではないでしょう。その努力を最小限にするためには、日ごろから様々な人たちとの強いつながりや弱いつながりを両方大切にして過ごしていくことが有効なのではないでしょうか。

この経路依存性を個人に置き換えるならば、例えば僕が別の人にはなれないという事です。例えば、ぼくが明日からリリー・フランキーになろうとしても無理なことです。それは、たどったきた人生の経路が異なるからです。ぼくがリリー・フランキーのように振る舞ったとしても、周りの人はそれを受け入れる事は難しいでしょう。ですから、私たちが全く別のキャラクターで生きていくには、環境もそっくり変えてしまうことの方が簡単なのです。

ですから、あなたが働いている組織の中で、新しいことに取り組むことを邪魔されたとして、組織を責めても結果は不毛です。むしろ、場所を変えてしまうことの方が、あなたにとって物事が生産的に進むことを期待できます。ぶつぶつ言いながらその組織に居残ってメンタルを病みそうになるのであれば、新天地を積極的に求めていきましょう。

Bát Tràng, Ha Noi



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